偽りのまごころ そして

…数年後


嘘、偽り、冗談、そうとばかり思っていた恋愛。

そんな私にも結婚という奇跡が起きた。


私を選んだ彼は私が良いらしい。

私じゃないとダメらしい。


不思議な人がいるものだ、私は彼に流されるまま恋愛をして、私は彼に流されるまま結婚をして、私は彼に流されるままに彼の子を産み、私は彼に流されるまま幸せな主婦をしている。


幸せ❓


一般で言う女の幸せの位置にいる私。

彼との生活に不満はない、彼の子供に不満はない、今の人生に不満はない。


これが幸せというものなのだろうか❓


今日も家族でショッピングモールに買い物に出かけている。


私と彼の間に子供を挟んで手を繋いで、てくてくと子供の歩幅に合わせて歩いている。


彼の笑顔、子供の笑顔、たわいのない会話で盛り上がる。…幸せのはず


99%の幸せという答えが自分に出てるのに、残りの1%が出てこない。


パズルのピースがあと1つ見つからない。

なぜだろう❓


私の中の残りのピースはいつかハマることがあるのだろうか❓


人が行き交うショッピングモールを歩きながら子供の手を引き自問自答をしていると…



…桜の花びらが舞った



何人も行き交うショッピングの人混みの中、綺麗な白い肌の彼女が私と同じように子供を挟んで男の人と3人で手を繋いで歩いてくる。


時間にして数秒!

私は立ち止まり、彼女は私の前を何事も無く通り過ぎた。


間違いない、昔と同じように輝きを保っている彼女。それは幸せそうな笑顔で通り過ぎていった。


…彼女は幸せになっていた、私と同じように。


私と同じ❓


「どうしたの❓」

「どうしたの❓」


彼と子供が立ち止まった私に声を掛ける。

すぐさま私は!


「私って輝いてる❓」


彼にバカな質問をした❓


彼はキョトンとして、数秒の間を空けて一言。


「輝いてるよ!今も…これからも」


そう言うと再び家族を連れて歩き出した。


何かが心の中にハマった。

残りのピースがハマったのだろうか❓


嘘を信じるのも悪くない。


私はアイメイクを直すためトイレへと向かった。



end

G-STOPさんが偽りのまごころのその後を書いてくださいました!嬉しすぎる!

この話により、「私」もやっと自分の美しさや人間らしさに気付いた気がします。すばらしすぎるラストです。私が書くより全然いい!

私もG-STOPさんの名作、かべのこのスピンオフ書きたいなあ。。

本当にありがとうございました(*^^*)