海になり星になる※詩 過激表現有

手首に透ける青い血管を見て、僕が想起するは海――原始の海。


人間は死んで星になると云うが、生も星の成長過程だと僕は思う。


宇宙の塵らは衝突を経て、運が良ければ星星の祝福を受ける。


そして、運に見放された塵は、星にはなれず消滅する。


この星もそうやって、地球と云う役を貰った。


人も、同じだ。


星になれない塵は、ふわふわと遊んでいる事すら許されず、太陽あたりに燃やされる。


まるで始めから無かったかのように、綺麗に。


腫れた頬を冷やす氷も何時しか溶けていた。温い氷嚢の感触は酷く不快だ。


口を開け、液体を腕に垂らす。


青い血管が太く浮かび上がり、僕は海の広がりを錯覚する。


このまま、全身に海が満ちていけば良いのに。


人が海から生まれたのなら、最後も海にかえして欲しい。


星なんかではなく、海の一部として死に生きられたら、楽で良いだろう。


僕みたいなちっぽけな人間は、一人で星の役を担える器なんかじゃない。

沢山の生き物達を、見守る力はない。


だから海に還り、また海で孵りたい。


そうしたら次こそは、勇気ある僕になれるだろうか。


立派な星になれるだろうか。

 

海の残滓に溺れるナイフを見て、僕は夢見るように微笑んだ。



end



病んではないです(笑)

ただ、たまにそんな気分になる。



最近はSwitchで遙かなる時空の中で6という乙女ゲーをしてます。

もーときめきまくり!やっぱ遙かシリーズは青春です(●´ϖ`●)